Accessのデータベースは、おもに6つの「データベースオブジェクト」で構成されています。
- テーブル
- クエリ
- フォーム
- レポート
- マクロ
- モジュール
「オブジェクト」を小学校の勉強でたとえると、ノート、鉛筆、定規、消しゴムなどの「物」だったり、足し算、引き算、掛け算、割り算などの答えを出すための「方式」や「概念」だと思ってください。
「テーブル」はデータを保存するためのオブジェクトとなり、「クエリ」はデータを取り出すためのオブジェクトとなり、「フォーム」はデータを入力するためのオブジェクトとなります。これらのオブジェクト同士がお互いつながって1つのデータベースとしての役割をはたします。
それでは、各データベースオブジェクトの役割を解説します。
テーブル
「テーブル」はデータを格納するためのオブジェクトになります。すべてのデータがこのテーブルに保存されているため、Accessデータベースでもっとも重要で大切なオブジェクトとなります。
下の画像は、左側枠の「ナビゲーションウィンドウ」から「Customers」テーブルをオブジェクトウィンドウに表示したものです。
テーブルは項目毎に整理された表形式で保存、表示される
テーブルは項目毎に整理された表形式で保存、表示されます。表形式とは「垂直の列」と「水平の行」で構成されている表を指します。
Accessは、列は「フィールド」、行は「レコード」と呼び、データの種類(フィールド)ごとに情報を整理します。つまり、同じフィールド内のすべての情報は同じタイプのデータが入らなければいけません。
たとえば、「Last Name」というフィールドに保存されるデータは、すべて「姓(せい)」とし、「First Name」というフィールドに保存されるデータは、すべて「名(な)」とします。
レコード単位はそれぞれ固有の情報となります。つまりレコードが変われば違う情報となります。
クエリ
クエリはデータを「抽出」、「加工」、「集計」などの処理をおこなうオブジェクトです。
下の画像はクエリ「Product Orders」をデザインビューで表示したものです。
「Product Orders」は、
- 「Customers Extended」(クエリ)
- 「Orders」(テーブル)
- 「Order Details」(テーブル)
の3つのオブジェクトで構成されています。
「Customers Extended」の ID と、「Orders」の Customer ID が関連付け(リレーション)されており、「Orders」の Order ID と「Order Details」の Order ID がそれぞれ関連付け(リレーション)されています。
このようにクエリでは、元になるデーブルやクエリを関連付けし、目的に応じたデータを表示させることができます。
さらに、テーブルには、「単価」と「数量」を保存し、クエリで「単価」×「数量」の計算をし、「合計金額」として表示させることができます。
これにはテーブルに「合計金額」を保存しないことでデータ量を少なくするというメリットがあります。
フォーム
フォームは、レコードの表示、入力、変更などに使うためのオブジェクトです。
同じようなことはテーブルでもできますが、データを正しく入力されるようにしたり、フォームから他のフォームを参照させるなどの入力者に対する手助けをフォームに組み込むことができます。
これにより使いやすいデータベースアプリケーションを提供することができます。
レポート
レポートはデータを印刷、表示するためのオブジェクトです。
「見積書」や「請求書」など設定した書式でデータを印刷することができます。
マクロ
複雑な操作や繰り返し操作を自動化するオブジェクトです。フォーム、レポート、データベースを起動したときに実行する機能を追加することができます。
なお、Accessのマクロには、Excelのマクロのような操作を記録してくれる機能はありません。
モジュール
モジュールは、プログラミングをおこなうためのオブジェクトです。VBA(ビジュアル ベーシック アプリケーション)とも言います。
マクロでは実現できない処理もモジュールを使うことで実現することができます。
以上。最後までお読みいただきありがとうございます。