Accessオブジェクトの概要

Accessの使い方
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Accessのデータベースは、おもに6つの「データベースオブジェクト」で構成されています。

  1. テーブル
  2. クエリ
  3. フォーム
  4. レポート
  5. マクロ
  6. モジュール

「オブジェクト」を小学校の勉強でたとえると、ノート、鉛筆、定規、消しゴムなどの「物」だったり、足し算、引き算、掛け算、割り算などの答えを出すための「方式」や「概念」だと思ってください。

「テーブル」はデータを保存するためのオブジェクトとなり、「クエリ」はデータを取り出すためのオブジェクトとなり、「フォーム」はデータを入力するためのオブジェクトとなります。これらのオブジェクト同士がお互いつながって1つのデータベースとしての役割をはたします。

それでは、各データベースオブジェクトの役割を解説します。

各解説のAccessデータベースは、Accessのテンプレートの中にある「ノースウィンドウ2007」を使っています。

テーブル

「テーブル」はデータを格納するためのオブジェクトになります。すべてのデータがこのテーブルに保存されているため、Accessデータベースでもっとも重要で大切なオブジェクトとなります。

下の画像は、左側枠の「ナビゲーションウィンドウ」から「Customers」テーブルをオブジェクトウィンドウに表示したものです。

テーブルは項目毎に整理された表形式で保存、表示される

テーブルは項目毎に整理された表形式で保存、表示されます。表形式とは「垂直の列」と「水平の行」で構成されている表を指します。

Accessは、列は「フィールド」、行は「レコード」と呼び、データの種類(フィールド)ごとに情報を整理します。つまり、同じフィールド内のすべての情報は同じタイプのデータが入らなければいけません。

たとえば、「Last Name」というフィールドに保存されるデータは、すべて「姓(せい)」とし、「First Name」というフィールドに保存されるデータは、すべて「名(な)」とします。

レコード単位はそれぞれ固有の情報となります。つまりレコードが変われば違う情報となります。

クエリ

クエリはデータを「抽出」、「加工」、「集計」などの処理をおこなうオブジェクトです。

下の画像はクエリ「Product Orders」をデザインビューで表示したものです。

「Product Orders」は、

  1. 「Customers Extended」(クエリ)
  2. 「Orders」(テーブル)
  3. 「Order Details」(テーブル)

の3つのオブジェクトで構成されています。

「Customers Extended」の ID と、「Orders」の Customer ID が関連付け(リレーション)されており、「Orders」の Order ID と「Order Details」の Order ID がそれぞれ関連付け(リレーション)されています。

このようにクエリでは、元になるデーブルやクエリを関連付けし、目的に応じたデータを表示させることができます。

さらに、テーブルには、「単価」と「数量」を保存し、クエリで「単価」×「数量」の計算をし、「合計金額」として表示させることができます。

これにはテーブルに「合計金額」を保存しないことでデータ量を少なくするというメリットがあります。

フォーム

フォームは、レコードの表示、入力、変更などに使うためのオブジェクトです。

同じようなことはテーブルでもできますが、データを正しく入力されるようにしたり、フォームから他のフォームを参照させるなどの入力者に対する手助けをフォームに組み込むことができます。

これにより使いやすいデータベースアプリケーションを提供することができます。

レポート

レポートはデータを印刷、表示するためのオブジェクトです。

「見積書」や「請求書」など設定した書式でデータを印刷することができます。

マクロ

複雑な操作や繰り返し操作を自動化するオブジェクトです。フォーム、レポート、データベースを起動したときに実行する機能を追加することができます。

なお、Accessのマクロには、Excelのマクロのような操作を記録してくれる機能はありません。

モジュール

モジュールは、プログラミングをおこなうためのオブジェクトです。VBA(ビジュアル ベーシック アプリケーション)とも言います。

マクロでは実現できない処理もモジュールを使うことで実現することができます。

 

以上。最後までお読みいただきありがとうございます。