いつもはExcelを使っているけど、Accessを使うと便利になるの?
・・・そう思っている方へ。
今回はこんなお悩みを解決する記事を書きました!
ExcelとAccessでは、考え方や使い方が180度変わりますが、Excelで覚えたことをAccessでもかならず活用できます。
それではいってみましょう!
Accessとは?
Microsoft Access(以下、Access)はマイクロソフト社が開発したリレーショナルデータベースマネージメントシステムです。頭文字を取って「RDBMS」と記載されることがあります。
Accessは、一般的なパソコンにインストールして使う「デスクトップ型データベース」とも言われています。
Accessは、Excel、Word、Powerpoint、などのマイクロソフト社のOfficeソフトウェアの仲間であり、Microsoft365、Office Professionalに含まれています。
「データベース」ってなに?
さきほど、Accessはデータベースソフトウェアと書きましたが、データベースとは何でしょうか?
データベースでは、項目ごとに整理された大量のデータ(情報)を、
- 貯める
- 取り出す
- 変更する
- 削除する
これらを素早くできるソフトウェアです。
大量のデータを素早くあつかえれば、それだけで作業時間を短くできます。
データベースソフトウェアを使うことで、
- 必要な情報(データ)を探し出す時間が短い
- データの登録や更新がしやすい
さらに、もっと強力な機能として「データ共有」があります。
Excelの場合、基本的に最初にファイルを開いた人だけが、編集・更新が可能で、あとからファイルを開いた人は閲覧しかできないですよね。
データベースの場合、同時に2台以上のパソコンからデータの追加、更新、削除ができるのです。
つまり、
- 別々のパソコンからデータの追加や削除ができる
- データ入力や更新作業を分担できる
Excelの場合、別の人がファイルが開いていると、ファイルは読み取り専用となります。
編集したくてもできないので、ファイルが閉じられるのを待つことになります。
ファイルが閉じられなければ永遠に編集できません。
データベースは誰かにファイルが使われていることを気にしなくてよいのです。
あなたの作業ペースは乱れません。
MacでAccessは使える?
Windows専用なので、残念ですが、Macでは使えません。
どうしてもMacで使いたい場合は、「Parallels(パラレルズ)」などの仮想PCにWindowsをインストールすることでAccessを使うことができます。
14日間無料で使える「Parallels Desktop 17 for Mac」のトライアル版もあるので、Macを使っている場合は試してみてください。
Accessを使うメリット
初めてデータベースに触れられるのであれば、断然「Access」をおすすめします。
理由は、
- 日本語版がリリースされてから25年以上の歴史がある
- 関連書籍が多く出版されているので、あなたに合った書籍が選べる
- ネット上にAccessに関する情報が数多くある
- Accessだけでデータベースアプリケーションを作れる
分からないところがあれば、とりあえずネットで検索してみましょう。同じことで悩んで解決した例がたくさん出てきます。試してみてください。
独学は厳しいと思う方は、パソコンスクールで基礎講座をやっていますので、そこで基礎をしっかりと習得できれば次のステップ(アプリ作成)へすすめられます。
Accessの基本機能
Accessは、以下の基本機能で構成されています。
- テーブル:データの格納を担当
- クエリ:データの抽出、加工、操作、集計などを担当
- フォーム:使用者へのインターフェイスを担当
- レポート:印刷を担当
- マクロ:操作の自動化を担当
- モジュール:マクロでは実現できない自動化を担当
さらに、Accessは、「リレーショナル・データベース・マネージメント・システム(RDMS)」の機能をもっています。
最初にリレーショナル・データベースとは下記であることを理解しておくとAccessの習得が楽になります。
- データを表形式(テーブル)で保存している
- 個々の表形式(テーブル)を関連付けする
Access以外のソフトウェア
「リレーショナル・データベース」と名が付くソフトウェアは世の中にいくつかあります。
少し紹介すると、
- マイクロソフト社「SQL Server」
- オラクル社「Oracle」
- MySQL
- Postgres
などがあります。
クライアント・サーバー型のデータベースソフトウェアで、大量のデータを扱えます。
ただし、Accessとくらべて導入&運用コストがかかる傾向です。
Accessと同じ規模だと
- クラリス社「FileMaker」
- 管理工学研究所「桐」
があります。
Excelとの違いは?
Excelは、
- 表計算で使う
- 文章作成で使う
- データベースで使う
という感じで、使い方は利用者が自由に決められます。Accessの場合、データベースとして利用する以外ありません。その分、データベースに特化しているので、Excelをデータベースとして使うよりも、はるかに高機能です。
Excelとの主な違いを下記の表にしました。
Excel | Access | |
データ件数 | 100万行(正確には、104万8576行) | 無制限(ただし、ファイルサイズが2ギガ以内) |
グラフ系 | かなり速い | 結構遅い |
同時編集 | 同時に編集できない | レコード単位でロック機能が有効になる |
入力規則 | セル単位で入力規則を設定 | 列単位で入力規則を設定 |
行の挿入 | 可能 | 不可・新しいデータは最終行に追加される |
現在のExcelは約100万行のデータ件数を扱えるようになったので、Accessとの差も少なくなりました。
それでもインターネットがログなどは軽く100万行を超えるデータ量となることも。
データ量が多い場合は、Accessなどのデータベースソフトウェアを使うことを想定しておきましょう。
Accessを使ってできる実例
例を挙げると、
- 見積管理
- 受注管理
- 顧客管理
- 工程管理
- 納品管理
- 在庫管理
などなど、ざっと、こんな感じで利用できるものを挙げてみました。いきなり何かのアプリケーションを作ろうと考えても中々簡単にはできません。なので、とりあえず、Accessを表形式で使っても大丈夫です。
Accessで最初からきちっとしたアプリケーションを作ろうとするとフォームの作り方がイマイチわからない、クエリの使い方がわからないなど、壁にぶつかってしまいますが、
Excelで管理していたデータをAccessにインポートして、そのまま使ってみるのもOKです。
使っていくうちに、
- ここをもっと楽に入力できるようにしたい
- ここの入力を間違える人のために、自動で入力されるようにしたい
- この処理をいつもやっているので自動化したい
使いやすくするために少しずつ機能を追加したり、テーブルの項目を見直したりしていけばOKです。